突然のお水
こんにちは、佐々木真美です。
先日よりアロマと旅の思い出などについて書き始めました。
今日は、表現したくてもできない香り、「水」について思い出したことを書きますね。
数年前、初めてタイへ訪れたときのことです。
その期間は、バンコクではデモが激しい期間で町中をデモ隊が占拠していました。
一方で、お正月の期間でもあり、行く先々で水をかけられました。
お祝いの意味だったと記憶しています。
騒然としていたバンコクから離れ、海が近いクラビでのんびり滞在していたときです。
車で1時間ほどの、山の上の寺院があることを知り、行ってみることにしました。
軽い登山のような急な傾斜を登った先には、全く別世界の黄金に光る仏像が何体もあったのです。
強い日差しの下で、より一層輝く黄金の仏像、真っ白いタイルのコントラストで目がくらみました。
暑さと眩しさで早々に下山をしていると、白装束の女性たちとすれ違いました。
微笑みの国タイと言われるように、皆笑顔ですれ違っていきます。
その内の一人の白装束の年輩の女性が、何か私に話しかけてくるのです。
タイ語ができない私は、何か分からないけれど優しい表情の彼女が気になりました。
困っていると、近くにいた若い女の子が通訳してくれました。
不思議なことに、その女性はどうやら私のことをとても気に入ってくれたようなのです。
片言の英語のやりとりをしていると、水筒のお水を差しだしてくれました。
知らない人からの飲み物だったので、いったん迷いました。
けれども、暑さと、信心深い彼女のことを信じて飲んでみることにしました。
すると気持ち良く冷えた、身体の中がクリアーになるようなお水だったのです!
後で知ったのですが、タイでの冷たいお水は、日本の緑茶の存在のような人をもてなす時の飲み物だそうです。
私は本当に歓迎されていたのです。
この時のお水に香りはなかったのですが、クリアーな感覚は今でも忘れられません。
その後皆で写真を撮り、お別れしました。
行く先々で突然お水をかけられ、そして突然お水でふるまわれ、不思議な時をすごした思い出です。